次から次へと呼び出しの対応や日々の業務に追われ、息をつく暇もない。
トイレに行くタイミングすら逃し、水分補給も忘れて走り回っている。
そんな過酷な現場では、「ゆっくり休んでセルフケアをしましょう」といわれても、「そんな時間があるなら早く帰りたい」というのが本音かもしれません。
まとまった休憩時間が取れない時こそ実践してほしいのが、現場の合間にたった60秒でできる「1分間リセット」の習慣です。
人の自律神経は、強いストレスや緊張状態が続くと交感神経が過剰に働き、呼吸が浅くなります。
これを瞬時に切り替えるのが「意識的な深呼吸」です。
たとえば、トイレの個室に入った時や、手洗いうがいをする数秒間。
目を閉じて、肩の力をストッと抜き、お腹の底から「ふーっ」と長く息を吐き切ります。
そして新鮮な空気を鼻から深く吸い込む。
これを3回繰り返すだけで、高ぶっていた脳の興奮がスッと落ち着くのを感じられるはずです。
また、足の裏に意識を向ける「グラウンディング」も効果的です。
立ち止まった瞬間に、足の裏がしっかりと床を踏みしめている感覚、体重がかかっている感覚に全集中を向けます。
これにより、過去のミスへの後悔や先の業務への不安でパニックになりそうな頭の中の思考を一旦ストップし、「今、ここにいる自分」へと意識を向けて心を落ち着かせることができます。
特別な道具も場所も必要ありません。
たった1分、いや数秒でも「自分に意識を向ける時間」を持つことが、心の緊張の糸をほぐし、一日を乗り切るための小さなお守りになります。